ヒアルロン酸・糸リフトで「ほうれい線」が改善しない方へ
― 見落とされる口横ドレープしわと、ASLS TOKYO 2026 で発表した新しい考え方 ―
「ヒアルロン酸を入れたのに」「糸リフトをしたのに」――それでも口元のしわがすっきりしない。そんなとき、そのしわは「ほうれい線」ではなく「口横ドレープしわ(Perioral Drape)」かもしれません。2026年6月28日、ASLS TOKYO 2026 の20分間の講演で、私たちは「ほうれい線」を原因から見直す新しい分類と診断法を発表しました。本稿はその内容を、患者さん・医療者の双方に向けて整理した学術活動コラムです。
- 「ほうれい線」とまとめられるしわには、原因の異なる口横ドレープしわが含まれる。
- ヒアルロン酸・糸リフトで改善しないのは、原因と治療が合っていない場合がある。
- 口を「イー」と動かす Minyoung E-Sign(みにょん式E-Signテスト)で、皮膚由来/脂肪由来/混合型を見極める。
- N/O/S+E分類で記述し、原因別に治療(Skin Architecture 等)を設計する。
- 診断・治療は韓国みにょんクリニック銀座で。分類の標準化は研究会JANPDで。
ヒアルロン酸や糸リフトで、ほうれい線が改善しないのはなぜ?
ヒアルロン酸・糸リフトをしても、ほうれい線(口元のしわ)が改善しません。どうすればいいですか?
そのしわは「ほうれい線」ではなく「口横ドレープしわ」の可能性があります。口元のしわには原因の異なるタイプがあり、原因に合わない治療では十分に改善しないことがあります。たとえば、皮膚のたるみ・菲薄化が主因のしわに充填(ヒアルロン酸)だけを行っても、口角外側のたわみは残りやすいのです。
解決の第一歩は、原因を見極めること。韓国みにょんクリニック銀座では、表情時の動的所見を見る Minyoung E-Sign(みにょん式E-Signテスト) で、しわが皮膚由来・脂肪由来・混合型のどれかを評価し、原因別に治療を選び直します。
※写真だけでは判断が難しく、確定には表情を動かしたときの所見(受診時の診察)が必要です。効果には個人差があります。
「他院でヒアルロン酸や糸リフトを受けたが、しっくりこない」というご相談は少なくありません。多くの場合、原因の取り違えが背景にあります。だからこそ、治療の前に「これは本当にほうれい線か?」と問い直すことが大切です。
「ほうれい線」と「口横ドレープしわ」はどう違う?
- ほうれい線Nasolabial Fold
- 鼻翼から口角へ走る、いわゆる代表的なライン。
- 口横ドレープしわPerioral Drape
- 口角の外側で皮膚がカーテンのようにたわむしわ。皮膚の菲薄化・支持低下が関与し、従来「ほうれい線」と混同されやすい。日本ほうれい線・口横ドレープ研究会(JANPD)が提唱する病態概念。
見た目が似ていても、原因が違えば効く治療は変わります。充填・引き上げが適応のケースもあれば、皮膚そのものを建て直す必要があるケースもあります。
原因を見分ける「Minyoung E-Sign(みにょん式E-Signテスト)」
原因の主体を見極めるための診察法です。口を「イー」と動かしていただき、そのときの皮膚の動き・たわみ方から、しわが
- 皮膚由来
- 皮膚の菲薄化・ハリ低下が主体。
- 脂肪由来
- 容積・位置・下垂が主体。
- 混合型
- 上記の併存。
のどれであるかを評価します。静止状態だけでは分かりにくい「原因の主体」を、動的所見から捉えるのがポイントです。写真だけでは正確な判断が難しいのは、このためです。
4つの視点で記述する「N/O/S+E分類」
E-Signを組み込んだ記述的分類です。一症例を4軸で整理し、原因別の治療設計につなげます。
原因に合わせた治療戦略 ― Skin Architecture
Open Lecture では、薄くなった真皮を引き締めるだけでなく、面として建て直す Skin Architecture(皮膚構造再建) を提示しました。原因の主体に応じて、次のような選択肢を組み合わせて検討します(適応・可否は診察により判断します)。
| 原因の主体 | 主に検討する選択肢 |
|---|---|
| 皮膚由来 | Sofwave/AquaPro/エラビエ Re2O ― 皮膚そのものを支え・整える |
| 脂肪由来 | ONDA/糸リフト/HIFU ― ボリューム・支持に働きかける |
「同じ機器でも“入れ方”と“デザイン”で結果が変わる」――だからこそ、機器ありきではなく診断ありきで組み立てます。※ AquaPro・ONDA・エラビエ Re2O は国内未承認です(記事末尾の開示をご確認ください)。
【動画】原因で変わる、ほうれい線の治し方
皮膚由来のほうれい線と、脂肪由来のしわ。原因が違えば、必要な治療も変わります。見分け方と治療の考え方を、院長・宋珉英が動画で解説します。
▶ この解説リールをInstagramで見る
ASLS TOKYO 2026 で発表しました
これらの考え方は、2026年6月28日、満席のセッションで発表しました。日々の診療は、こうした学会活動で得た知見に支えられています。


当日の様子は、紹介リールでもご覧いただけます。
▶ ASLS TOKYO 2026 登壇の紹介リールを見る
口元のしわ、原因から見直しませんか?
ヒアルロン酸・糸リフトで満足できなかった方も、まずは原因の診断から。
みにょん式E-Signテストで、あなたのしわのタイプを評価します。
分類を、ともに磨きませんか ― JANPD
日本ほうれい線・口横ドレープ研究会(JANPD)は、口横ドレープしわの分類・評価法の標準化と教育を目的とする研究会です。「自院の“ほうれい線”症例を、この分類で見直したい」という先生のご参加をお待ちしています。
- 共通の分類言語(N/O/S+E・Minyoung E-Sign)の共有
- 勉強会・症例検討会/Instagram Live(@JANPD2026)
- 評価法・治療プロトコルの標準化に参画、発表・教育の機会
よくあるご質問
ヒアルロン酸でほうれい線が改善しないのはなぜ?
糸リフトをしても、しばらくすると戻ってしまいます。
写真でしわのタイプは診断できますか?
どこで診てもらえますか?
(医師の方)研究会に参加するには?
監修
未承認医薬品等に関する明示(医療広告ガイドラインに基づく):本記事で紹介する AquaPro(アクアプロ)・ONDA(オンダ)・エラビエ Re2O は、いずれも日本国内で承認された医療機器・製剤ではありません。①未承認の医療機器・製剤です。②医師の責任のもと海外正規販売元等から個人輸入しています。③同一の有効成分・性能を持つ国内承認品は2026年6月時点で確認されていません。④国・地域により承認状況が異なり、重大な副作用等の情報が十分でない場合があります。
Sofwave(ソフウェーブ):医療機器承認番号 30700BZX00082000(顔面・頸部のしわ・たるみ等。それ以外の部位は適応外)。糸リフト・HIFU は機器により承認状況が異なります。効果・経過・ダウンタイムには個人差があり、本記事は特定の治療効果を保証するものではありません。料金・リスク・副作用は診察時にご説明します。
施術前後(ビフォーアフター)の画像について:本記事および動画に含まれる施術前後の画像は、効果を保証するものではありません。効果・経過には個人差があります。主なリスク・副作用として、腫れ・赤み・内出血・痛み・左右差・一時的な違和感等が生じることがあります。各治療の内容・回数・標準的な費用は、各治療ページおよび診察時にご説明します。