院長解説コラム | 症例#1317
CASE #1317 | 混合型 × 糸+ヒアル併用治療

ヒアル単独より深く、5剤併用より気軽に
──糸とヒアルで立体的に改善

韓国みにょんクリニック 銀座 | 院長 みにょん 医師監修

「ヒアルロン酸を入れたけど、もう一歩物足りない」「5剤併用まではちょっと大袈裟」「機器系のじりじりした熱は苦手」──そんなご希望の方には、糸とヒアルの併用治療という選択肢があります。溶ける糸で組織を内側から支えながら、ヒアルロン酸で段差を埋める──物理的な支えと容積補充を組み合わせる、立体的なアプローチです。本コラムでは、混合型ほうれい線(O-M)に糸+ヒアル併用治療を実施した症例#1317を例に、院長 みにょんが解説します。

「糸+ヒアル併用」とは──物理的な支え+容積補充

この治療は、2種類の溶ける糸ヒアルロン酸を組み合わせる、注射ベースの中間強度治療です。機器系(RFや超音波)は使いません。

💡ここが重要──「立体的」とはどういうことか

「立体的な改善」とは、顔の奥行きを使った多面的なアプローチのことです。糸が組織の中で 網目状に支えを作り、ヒアルが 残った段差を埋める。同じ平面上の治療を重ねるのではなく、深さ・面・段差を同時に改善することで、より自然で立体的な結果が得られます。

ヒアル単独では「容積を埋める」だけ。糸単独では「支える」だけ。両方を組み合わせることで、1+1=3の相乗効果が生まれます。

3剤それぞれの役割──「支え」と「補充」の組み合わせ

本症例で使用した3剤の機序的役割分担をご紹介します。

治療名 対象の層 役割(何をするか)
ミントリフト SMAS層 PLLA系吸収性糸でSMAS層を 物理的にリフト。組織再生も促進。
ショッピングリフト 真皮層 極細吸収性糸を網状に配置し、真皮の メッシュ補強を作る。
ヒアルロン酸 真皮・皮下 糸で支えられた組織の 段差を補完的に埋める。容積過剰を防ぐ。

このように、糸2種類で物理的な支えを作ってから、ヒアルで仕上げの段差補完を行うのが本治療の核心。3剤が「足し算」ではなく「補完的相乗効果」を生み出します。

「ヒアルロン酸を入れたら膨らんだ」を防ぐ仕組み

ヒアルロン酸の単独使用には、「混合型に入れると顔が膨らみすぎる」というリスクがあります。これは、皮膚に余裕がない段階でヒアルを入れると、容積過剰になりやすいためです。

🏥 JANPD 診断基準

ヒアル非適応原則の正しい理解

JANPD診断基準には 「ヒアル非適応原則」があります。これは 「ヒアルを全否定する」原則ではなく、「使い方を選ぶべき」原則です。混合型・皮膚由来の症例で ヒアル単独補充は注意が必要ですが、糸との併用なら機序的に整合する──支えが先にあるので、ヒアルは膨らみすぎず、補完的に機能します。これが本症例で糸+ヒアル併用を選んだ理論的根拠です。

O-M(混合型)の3戦略強度を俯瞰する

混合型ほうれい線(O-M)には 3つの戦略強度があり、本症例(#1317)は 中間強度に位置します。

最小
プロファイロ単独(症例#2759)
皮膚質改善のみ。形は変えない、ダウンタイムなし。「ナチュラルに整えたい」方向け。
中間 ★
糸+ヒアル併用(本症例#1317)
物理的支え+容積補充。「ヒアル単独より深く、5剤併用より気軽に」立体的改善。
最大
5剤併用(症例#1263)
全層同時介入。「本気で変えたい」方への多層介入アプローチ。

みにょん式N分類とE-Signテストで自分のタイプを知る

N分類はほうれい線の本数で判定。N1(1本)は進行軽度、N2(枝分かれ)は皮膚由来関与あり、N3(束状)は皮膚由来優位。本症例(#1317)はN1──進行軽度の段階でした。

E-Signテストは「イー」発音時の口横変化で判定。E0は脂肪由来優位、E1は皮膚由来関与あり、E3は皮膚由来優位。本症例はE1──混合型の典型でした。

JANPD派生診断──あなたはどのタイプ?

低リスク

脂肪由来

N1/O-F/S型 + E0

頬の脂肪が原因タイプ

皮膚自体は良好。オンダリフト(RF)またはFat X(脂肪溶解)で完結します。糸+ヒアルは過剰治療。

移行期|本症例

混合型

N1/O-M/S型 + E1

脂肪+皮膚 両方が関与

3戦略強度から選択。本症例は 中間強度の糸+ヒアル。物理的支え+容積補充で立体的に改善。

要注意

皮膚由来

N1〜N2/O-S/S型 + E3

皮膚のたるみが主因

ヒアル単独では悪化リスクあり。ソフウェーブで縮める+エラビエリトゥオで補充の2ステップが正解。

タイプ別の正しい治療選択

タイプ別 治療ガイド

脂肪由来(O-F)

オンダリフト・Fat Xで完結。脂肪層への単独介入で十分。糸+ヒアルは不要です。

混合型(O-M) ★ 本症例

3戦略から選択。本症例は 中間強度の糸+ヒアル。「ヒアル単独より深く、5剤併用より気軽に」立体改善を目指す方に最適。

皮膚由来(O-S)

ソフウェーブで縮める+エラビエリトゥオで補充の2ステップ。糸+ヒアルは皮膚由来の主因に対応していません。

症例#1317:糸+ヒアル併用治療のBefore/After

混合型ほうれい線症例#1317。ミントリフト+ショッピングリフト+ヒアルロン酸併用治療を実施したBefore/After写真。韓国みにょんクリニック銀座。
BEFORE / AFTER糸+ヒアル併用治療後
分類:N1 / O-M / S型 + E1(混合型・1本ライン・静止型・E-Sign軽度陽性)
治療:ミントリフト+ショッピングリフト+ヒアル / 費用:1治療 9,900円〜(税込)/ ダウンタイム:軽度(数日〜1週間)

Beforeでは、口角周辺の段差口元のもたつきが目立っていました。Afterでは フェイスラインがリフトされ、口元のシャープさが回復し、ほうれい線の段差も緩和。糸で組織が支えられたことで、立体的に整った印象になっています。

糸+ヒアル併用治療の特徴は、効果の発現が2段階に分かれることです。糸による物理的支持効果は施術直後から現れ、その後 2〜3ヶ月かけてコラーゲン産生が進行し、皮膚そのものも内側から強化されていきます。

院長 みにょんから

なぜ「糸+ヒアル」を選んだのか

本症例の患者様は、「ヒアルを過去に試したけど物足りなかった」「機器のじりじりした熱は苦手」「ダウンタイムは少しなら取れる」というご希望でした。診察でN1/O-M/S+E1(混合型・進行軽度)と判定。混合型に対しては3つの戦略強度から選べますが、患者様の 「立体的に変えたいけど、機器系は避けたい」という価値観から、糸+ヒアル併用(中間強度)を選択しました。

重要なのは、ヒアルロン酸を 「単独で入れる」のではなく、糸との併用で位置づけたこと。糸が先に支えを作ることで、ヒアルが膨らみすぎず、補完的に機能します。これが 「ヒアルロン酸非適応原則」を厳密に守りつつ、適切な併用で活用する臨床的な工夫です。

── 韓国みにょんクリニック銀座 院長 みにょん

糸+ヒアル併用治療の詳細

★ TREATMENT

糸+ヒアル併用 ── 物理的支え+容積補充の立体改善

回数
1〜2回
数ヶ月間隔
費用(1治療)
9,900円〜
〜44,000円
ダウンタイム
軽度
数日〜1週間

糸(ミントリフト・ショッピングリフト)は すべて吸収性です。体内で6ヶ月〜1年かけて溶けますが、その間にコラーゲン産生を促進し、糸が溶けた後も組織の支持が残ります。ヒアルロン酸は 糸の支持構造の上から、段差を補完的に埋める役割を果たします。

効果は施術直後から実感でき、2〜3ヶ月かけて漸進的に深化。最終的に 1〜2年程度持続します。年1回のメンテナンスで効果を継続できます。

💡結論──「立体改善」という第3の選択肢

混合型ほうれい線には、最小(プロファイロ単独)・最大(5剤併用)・中間(糸+ヒアル)の3戦略があります。糸+ヒアル併用は 「ヒアル単独より深く、5剤併用より気軽に」という中間ニーズに最も適した選択肢です。

本症例の患者様は、機器系を避けながらも立体的な改善を求めたからこそ、糸+ヒアル併用が機序整合的に成立しました。「自分の価値観に合った戦略強度」を選ぶ──これがO-M治療で結果を出す鍵です。

⚠️ご注意

本コラムは医学的な情報提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。糸リフトには 引きつれ感・凹凸・違和感などのリスクがあり、ヒアル併用にも個別のリスクが存在します。正確な判断は医師による診察が必要です。患者様の病態・ご希望のバランスから最適な治療をご提案します。

★ 治療内容の詳細

施術の主な内容・リスク・費用

施術名糸+ヒアル併用治療:
① ミントリフト(PLLA系吸収性糸リフト・SMAS層支持)
② ショッピングリフト(極細吸収性糸・真皮メッシュ補強)
③ ヒアルロン酸(容積補充)
治療内容溶ける糸2種類で組織を物理的に支え、ヒアルロン酸で補完的に段差を埋める注射ベースの併用療法。機器系(RF・超音波)は使用しない。
治療期間・回数糸:1〜2回、ヒアル:1〜2回(数週間〜数ヶ月の間隔)。総合的な最終効果は3〜6ヶ月で安定。
費用各治療 1回 9,900円〜44,000円(税込・本数・薬剤量により変動)。組み合わせコース割引あり。最新価格は当院公式サイト・カウンセリングにて確認可能。
主なリスク・副作用・施術後の腫脹・内出血・痛み(通常1〜2週間で軽快)
・糸の引きつれ感・凹凸(極稀、調整可能な場合あり)
・施術部位の硬結・違和感(数日〜数週間)
・極稀に血管塞栓(ヒアル系)・感染
・薬剤・糸へのアレルギー反応
・効果には個体差あり、期待した効果が得られない場合もある
禁忌・適応外妊娠中・授乳中・ヒアルロン酸製剤アレルギー既往・施術部位の急性炎症・自己免疫疾患の活動期・出血傾向のある方などは適応外となる場合あり。カウンセリングにて医師判定。
未承認薬剤・
機器の有無
本治療で使用する一部の薬剤・糸の薬機法における承認状況については、医師の責任で使用しています。詳細はカウンセリングにて説明します。
※ 治療効果には個体差があります。本ページに掲載の症例写真は、本症例に固有のものであり、すべての患者で同等の結果が得られることを保証するものではありません。本症例の患者本人より掲載許諾を取得済みです。

よくあるご質問(FAQ)

Q
糸リフトとは何ですか?少し怖いイメージがあります…
A
糸リフトは 溶ける糸を皮下に挿入して、組織を内側から支える治療です。本症例で使用する ミントリフト・ショッピングリフトは、医療用に開発された すべて吸収性の細い糸。体内で6ヶ月〜1年かけて溶けてなくなります。「糸が顔に残ったままになる」ことはありません。施術は局所麻酔で受けられ、痛みは想像より遥かに少ないです。
Q
糸が体内に残るのは大丈夫ですか?
A
本治療で使用するのは すべて吸収性の糸で、体内で水と二酸化炭素に分解されて消えます。半永久的に残るタイプの糸(非吸収糸)は使用しません。糸が溶けた後も、糸が誘発したコラーゲン産生による組織の支持効果は残ります。これが「糸が溶けても効果が続く」理由です。
Q
糸とヒアル、なぜ組み合わせるのですか?
A
糸だけだと 「支える」効果はあっても 「段差を埋める」効果は弱く、ヒアル単独だと 「支え」がないのでヒアルだけが膨らみがちです。両方を組み合わせることで 「支える+埋める」の相乗効果が生まれ、立体的で自然な改善が得られます。これがJANPD診断基準で 「ヒアル併用適応」とされる代表的なパターンです。
Q
ダウンタイムはどれくらいですか?
A
糸リフトは 数日〜1週間程度の腫れ・内出血があります。1〜3日目がピークで、その後徐々に治まります。ヒアルロン酸の方は 1〜2日の小さな腫れ・赤み程度。両方合わせて、「1週間程度はマスクや髪型でカバー」というイメージでお越しいただく方が多いです。
Q
ヒアル単独と何が違うのですか?
A
結果の自然さが違います。ヒアル単独だと、混合型の方では「頬がパンパンに膨らんだけど、ほうれい線は残った」という結果になりがちです。糸との併用なら、糸が支えるおかげでヒアルは適切な量で機能し、「自然なリフト+段差緩和」という両立が可能になります。
FOR MEDICAL PROFESSIONALS

医師向けの詳しい学術解説はこちら

本症例の機序解説・分類根拠・治療選択の医学的論拠については、当院院長が主宰する 日本ほうれい線・口横ドレープ研究会(JANPD)の公式症例ショーケースで詳しく解説しています。ヒアル非適応原則(G-008)の臨床応用例として、医師・専門職向けに完全公開しています。

JANPD公式症例#1317 を読む

まとめ──「中間強度」という第3の選択肢

糸+ヒアル併用治療は、混合型ほうれい線における「中間強度」の選択肢です。「ヒアル単独では物足りないけど、5剤併用までは大袈裟」「機器系のじりじりは苦手」というご希望に最も適しています。糸で支え、ヒアルで埋める──物理的支持と容積補充の相乗効果で、立体的な改善が得られます。

これでO-M(混合型)の3戦略すべてが揃いました。「自分の価値観・ライフスタイルに合った戦略強度」を選ぶ──みにょんクリニック銀座では、診察でJANPD診断を行い、患者様一人ひとりに最適な治療をご提案します。

★ FREE COUNSELING
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休診日:月曜

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